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「発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由」栗原類(著)

栗原類さんご存知ですか?

有名なのでご存知の方がほとんどかもしれないですね。「ネガテイブすぎるモデル」としてブレイクしモデル業だけでなく今やタレントとしてテレビで引っ張りダコの彼。わたし自身は彼に対してこれまで特に強い興味はなかったけど、この本を読んで彼の生き方・お母様の彼への関わり方を知り「応援したい!」と思いました。

発達障害を抱える人達との関わり方への理解はもちろんですが、このように生を受ける個性を持った一人ひとりの人達との関わり方を考えさせられる本でした。

本書との出会い

お正月に実家に帰った際に母から薦められて読みました。わたしの読書好きは母の影響です。身近な人に読書の嗜好を理解してもらえて、良書を薦めてもらえるというのはとてもいい環境だなと改めて思います。

母は介護の職についていますが、日々いろんな人と関わる仕事のため発達障害について書かれている本書に興味を持ったのかもしれません。

専門書ではハードルの高い内容でも有名人の方がエッセイとして書かれることで、興味を持ちやすくいろんな人の生き方を知る導入となる。こういうのがエッセイのいいところだなあと思います。

本書の特徴

本書は以下の4部構成になっています。

  • 栗原類さんの自伝
  • 栗原泉さん(類さんのお母様)の自伝
  • 主治医・高橋先生の解説
  • 友人・又吉さんとの対談

本人の自伝だけでなく、お母様や主治医・高橋先生の解説が含まれることで第三者の視点が加わり客観的な見解も合わせて理解ができます。

この構成が本書の奥深さや魅力をだしていると思います! 栗原さんが書かれている自伝の内容を泉さんの自伝が補完し、泉さんが書かれている自伝の内容を主治医・高橋先生の解説で補完するという形になっており、さらっと流してしまいがちなポイントも繰り返し自然と確認できることでこんなにすんなり頭に入ってくるのかなあと思います。

本書の好きなところ

この本の好きなところ、というより純粋にお母様のファンになってしまいました。 栗原さんの自伝からもお母様のエピソードからも、お母様が栗原さんのことをひとりの人間として個性を尊重し理解しようとし子育てされた姿がひしひしと伝わってきました。

理想論だけではなくとても現実主義な方で具体的な戦略をたてて実行にうつせる戦略家で優秀な方だと思います。

泉さんは海外でもお仕事や生活ができるぐらい能力は高く、広い視野とグローバルな感覚の持ち主で栗原さんは幼少期海外で暮らされていました。

これは泉さんが海外暮らしがしたかったわけではなく、日本の受験制度に疑問を持ち類さんが帰国子女制度を使って受験ができるようにと考えられたからです。

その発想もすごいし、それを実際に実現できる行動力は真似できるものじゃないです。

そして海外生活という一方の価値観だけでなく日本に帰国したときのことも考え日本の文化も身につくようにと長期の休みの際は日本に帰り幼稚園に通っていたそうです。

これまたすごく現実的で戦略的。 なにより広い視野を持っていつつも、それぞれの文化を尊重し自分達に適切なものを選んでいく力。感嘆です。

まとめ

『大人になった時に幸せになってほしい』だけではなく、小さい頃から日々の生活が楽しく思える、幸せに思えることが大事。

印象的だった泉さんの言葉です。 広い視野を持ち、先のことも考えている。しかし、「今」も同じように大切にし目の前にあるものに全力で向き合う。理解しようとする。

そういう全力の関わり方というのが栗原さんの可能性を広げる子育てに繋がったのではないでしょうか。

かなりエモーショナルな部分に焦点をあてていますが本書にはアメリカと日本の制度や教育期間の違い等にも触れられており、参考になる部分が多いです。

発達障害の方の理解という意味だけではなく子育てや人との向き合い方について考えたい方におすすめしたいです。

発達障害の僕が 輝ける場所を みつけられた理由

栗原 類 KADOKAWA 2016-10-06
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「うれしい悲鳴をあげてくれ」いしわたり淳治(著)

年末からこの休みにかけて寝る前のベッドの中の友だった「うれしい悲鳴をあげてくれ」について。タイトルがすごく素敵。

本書との出会い

高校大学の時の友達と飲んだ帰りに渋谷のTSUTAYA書店に酔い醒ましに立ち寄った際に購入しました。

おしゃれですよね。渋谷のTSUTAYAの6階7階。お店にいるお客さんも若いおしゃれな方々ばかりですし。そんな雰囲気の中で「わたしだって東京在住歴4年目だし!もう都会っ子ですぜ。」と息巻きつつ購入したこちらの本。

いしわたり淳治さん。詳しくは知らないが元バンドマンで(スーパーカー)今は作詞家やプロデューサー。チャットモンチーや9mmのプロデュースを行なっていてなんとなくイケてる世界のかっこいい人というイメージを持っていました。本を書いているのは知らなかったです。多才だなあ。 「かっこいい人が書いているかっこいいタイトルの本読みたい。」もう多分すごく自分の中のサブカルのツボがぐいっと押されちゃったんだと思います。(酔ってるね)

本書の好きなところ

内容は、軽く読みやすい文体で「こいつ毎日こんなことばっか考えてるのか」と苦笑いしたくなるような妄想話っぽい、でもこの人の頭のなかもっと観てみたい!ついつい引き込まれるようなエッセイとショートショートの短編集。 独自の感性を随所に散りばめられた独特の世界観で、感性が若い。世界は自分が中心で動いていた10代の頃を思い出し少し照れてしまう、そんなエネルギッシュさを感じました。

わたしは割と妄想癖のあるタイプで、小さい頃は「明日学校の帰り道に芸能事務所からスカウトされて、突然東京に行くことになって、安室ちゃんと一緒にMステにでて…あーどうしよう!どこでスカウトさんが見てるかわかんないからお歌でも口ずさんどくか。」みたいな今思い返しても、顔着火ファイヤーしそうなお花畑野郎でした。 今でこそ一般社会に馴染める仮面をかぶって生活できるようになりましたが、三つ子の魂百までです。 芯に残る妄想癖は完全に消え去ることはありません。

この本を読んでわたしは思いました。 いしわたり淳治さんもまあまあ妄想癖やばい。 いや、まあまあとか言ったらあかん。だいぶやばい。やばいやばいやばい。

だって夢と現実の区別がつかん話とか普通にしてるよ。やばいやん。

そんな思い切ってメーターが振り切れたような独自の感性が詰まった短編集。 散々やばいって言いましたが、妄想癖なんて多かれ少なかれ誰もが持っているものだと思うんです。

「わたしもそんなこと思ってた!」 そんな風に感じられるストーリーが読む人によって選んで共感できる、そういう楽しみ方ができるのが本書のよいところではないかなと思いました。

「ポケットの中から生まれた男」

わたしが1番好きだったのは、2章エッセイの「ポケットの中から生まれた男」

本書は音楽雑誌ロッキング・オン・ジャパンに定期掲載されていたコラムを単行本化したものなのですが、そのコラムのタイトルであった「Opportunity & Spirit」はNASAの火星探査機から名前をとったそうです。 粋な名前の付け方に共鳴し、つけたタイトルと対比させあまり思い入れのない付け方をされたご自身のお名前についてのエピソード。 自虐的な笑い話ではあるのですが、まとめ方に愛情があり、これまたこちらも粋だなあと感心させられました。

まとめ

たくさんの小噺(とたんにおしゃれ感がなくなる言い方…w)があるので、飽きたら読み飛ばしつつお気に入りのひとつを発掘する、そんな自分だけの宝物感が味わえる本でした。

同じく読まれた方がいらっしゃれば是非お好きなストーリーについて語ってくださいませ。

うれしい悲鳴をあげてくれ (ちくま文庫)

いしわたり 淳治 筑摩書房 2014-01-08
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